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必死で薔薇は外へ出た。
そこは、
あのままの暖かい空気。
季節を運ぶ柔らかい風。
だが、今の姿の薔薇を知る者はいない。
薔薇は悲しながらも、自分の故郷へと向かった。
───無かった。
ミツバチも蝶も、他の花も。
悲しくて悲しくて
枯れかけた。
そして
悲しんだより何倍も
強く 憎みました
薔薇は、身体に残された数本のトゲで復讐をすると誓った。
あの、学者に。
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これは、優しかった薔薇の物語。
優しすぎた薔薇の、復讐の物語。
オハナシ オハナシ オハナシヨ
コレハ 変ナ オハナシヨ
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