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薔薇は、自分の身体を散らす。
花びらを液体の中へ舞わせる。
花びらの無くなった薔薇は、何ともみすぼらしい姿になった。
最後に体に残ったのは、自分を守り続けてきた数本のトゲ。
そう
これで、いい。
薔薇は
優しくない魔法を使った。
液体の中を舞っている全ての花びらが、瞬時に下へ。
それは、……石化魔法だった。
重さに耐えきれず、ガラスの底はガチャリと音をあげて壊れた。
私はもう、優しい薔薇なんかじゃない。
美しくもなければ、綺麗でもない。
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