ずっと金木犀 「ものすごく帰りたくなる時があるんだ。どこへなのかは分からないけど。」「『故郷』を思い出す前兆が出たかあ…。」10時の鐘が鳴る。イルミネーションが消え、2人は星明かりが頼りの公園で置き去りにされた。どこか遠くで、汽笛のような音が響いた。出発の合図なのか到着の合図なのかは分からない。彼の知らない彼女と、彼女の知らない彼が、近い未来に『故郷』ですれ違う。思い出せなかった言葉にいつか、私は追いつけるだろうか。
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